HSPについて

最近よく目にする「HSP」という言葉。
HSPという言葉はよく知らなくても、「HSPとは」を扱った書籍やブログなどを読んだり、「診断チェックリスト」をやってみた方の中には、

これ、私のことかもしれない!

そう腑に落ちたという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

実は私自身、子ども時代の事を振り返ると、このHSPが当てはまり過ぎて驚いてしまいます。
私にとって、学校やお友だちの家、そして自分の家でさえも、とても居心地の悪い場所だったことの理由がわかり、安心した面もあります。

現在の私は、年齢や経験を重ねたこともあり、もはやそこまでではありませんが、かつてはそうであったので、HSP の方の辛さや苦しさには共感できるのではないかと思っています。

HSP とは?

Highly Sensitive Person の頭文字を取ったもので、
  非常に感受性の強い人
  敏感すぎる人
  繊細すぎる人
などと訳されているようです。
とても薄いガラスからできた、ガラス細工のような人、とでも言いましょうか。

HSPの気質を持った人はおよそ15~20%、つまり約5人に1人の割合で存在すると言われています。
そしてこれは、病気ではなく、また環境や性格によるものでもなく、生まれもった気質なのです。

HSPの人はとても繊細なため、空気を読み過ぎる傾向にあり、そのため周囲にとても気を遣い、へとへとになってしまうのですが、そのことを周囲に気づかれないよう、さらに気を遣うので、一人になったときに疲労感が倍増してしまいます。

また、ドラマや芸術などから感化されやすく、感情移入してしまうために本来の自分を見失ってしまいがちになります。
その分、他人の気持ちを理解したり共感したりすることには長けているといえます。

HSP の人は生きづらさを感じている

つねにアンテナを張って周囲に気を遣いすぎ、何か問題があると
「あの時に自分があんなことを言わなければよかった。」
「自分が悪いのではないか」
と考えがちな HSP の人は、それゆえにとても生きづらさを感じています。
すぐに傷ついたり落ち込んだりするのは、自分の努力が足りないからだとか、自分に原因があるからだ、と考えがちなのです。

HSP の人の対処法

HSP の人が陥りやすいのは、自分が少し変なのではないか、と、HSP であることを自身の「欠点」と捉えてしまう事ではないかと思うのです。
前記の通り、 約5人に1人の割合 でしか存在しない、つまりは少数派なのですから、自分は他の人と違う、と感じてしまうのでは致し方ないのですが、「違うからそれは欠点」なのではありません。
むしろ、「KY」(空気の読めない人)が「困ったちゃん」であるとされる現代においては、「空気が読める」というのはむしろ「長所」と考えられると思うのです。

人との会話で何かを気にし過ぎてしまいがちな人は、その原因が自分にあるとすぐに思わないようにすることです。
「ま、いいか」「仕方ないよね」呪文のようにそう唱えて気にしないようにしましょう。すぐにできなくてもいいのです。

色々な音が気になってしまう人は、音が耳に入ってこないように対処する(耳栓をするとか、集中して何かをしたいときには雑音の少ない場所に移動するなど)

身近な人に、HSP であることを伝えて、こういう時にはこうして欲しい(しないで欲しい)と具体的にお願いする

目や耳に入ってくる情報が多いと集中できなかったり、様々なことが気になりますから、自ら進んで大量の情報を遮断することも大切です。
SNSや、テレビやインターネットからの情報にも、あまり触れない方が良いでしょう。

若ければ若いほど、HSP であることを辛く感じるかもしれません。
でも、自分自身がHSPを理解して受け容れ、対処法を習得していくのであれば、徐々に「生きづらさ」から解き放たれて、今よりもう少し楽に生きていくことができるようになるでしょう。

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